日本社会は戦後の昭和30年代から20年近くにわたって、経済の高度成長時代を迎えました。そして、オイルショック、誰もが浮かれたバブル経済、その後のバブル崩壊、そして戦後最長の景気の中にいます。この戦後の歩みと歩を一緒にしたのが、「団塊の世代」といわれた昭和21年から23年ごろに生まれた人たちです。「団塊の世代」という言葉は作家の堺屋太一さんが産んだ言葉だと言われています。
この団塊の世代は特に、構成人口が多いのが特徴でもあります。この世代の第一期が2007年(平成19年)の春に大量定年退職を迎えました。2010年ごろまでは、団塊の世代の大量定年退職期とされており、各企業ではその団塊の世代の補充が求められています。団塊の世代は長い間、企業の中核を担ってきました。
特に現代社会のコンピューター化を進めたのは、団塊の世代の技術者でした。また、ものづくりの現場でも団塊の世代による技術革新が進められてきました。いま企業では、この技術をどう継承していくか―ということが大きな課題となっています。団塊の世代の大量定年退職に伴って、各企業の大学、短大、専門学校の学生を対象にした新卒採用意欲は高まっています。バブル時代のような「青田買い」によって、企業はバブル崩壊後に「人余り時代」で苦労した経験を持っているため、「誰でも採用」というわけではないにしても、新卒採用には積極的です。さらに、団塊の世代の定年延長、再雇用を図ることによって技術の継承に勤めています。
当面はこうした企業の動きが続いて行くとみられています。